浜松医科大学循環器内科

文字サイズ
標 準 拡 大

お知らせ

6月より僧帽弁接合不全修復システム(MitraClip)(カテーテル)による僧帽弁閉鎖不全症の治療が可能となりました

僧帽弁接合不全修復システム(MitraClip)は、僧帽弁閉鎖不全症への治療の1つです。

僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓の弁の一つである僧帽弁の閉まりが悪くなってしまうことで、本来の血液の流れとは逆に、血液が逆流してしまう病気です。心筋梗塞や心不全の患者では心臓の機能が高度に低下すると、僧帽弁のかみ合わせが悪くなって閉まりが悪くなるために、心不全が更に悪化します。今までは利尿剤や降圧剤で治療されてきましたが、心不全症状の改善効果には限界があり、長期的には入退院を繰り返していきます。

僧帽弁接合不全修復システム(MitraClip)は、外科的治療のように開胸する事なく、カテーテルを太ももの付け根の血管から挿入し、クリップを僧帽弁に留置して逆流を制御する治療法です。開胸手術による僧帽弁置換術・形成術と比較し逆流減少の効果は劣るとされていますが、手術に比べて身体への負担が少ないため、手術の危険性が高い患者さんでも治療が可能です。

全ての患者さんに行う事ができる治療ではありませんので、各種検査を行った上で、ハートチームカンファレンス(心臓血管外科との合同会議)で適応等を慎重に検討させて頂きます。

治療が検討される患者様がいらっしゃいましたら、大谷医師(月曜日)、佐藤医師(火曜日)、前川医師(金曜日)の外来にご紹介ください。

top