浜松医科大学循環器内科

文字サイズ
標 準 拡 大

研究グループ紹介

ホーム > Imagingグループ-研究グループ紹介-循環器内科の紹介

医師紹介

諏訪 賢一郎

責任者
諏訪 賢一郎

井口 恵介


井口 恵介

大野嘉寿人


大野 嘉寿人

海野 響子


海野 響子

Imagingグループ

循環器学領域では各種画像診断が発展し、心臓血管病の診断から予後評価などに幅広く利用されています。Imaging部門では循環器領域の各疾患に対し適切な画像を提供し、患者マネージメントにおける重要なポジションを担っています。患者様に検査結果を提供する役割だけではなく、放射線科とコラボレーションして画像診断を利用した臨床研究も積極的に行っています。

 

心臓CT

冠動脈疾患の診断を中心に2020年度は911件の心臓CTを施行しました。従来の解析に加え、FFR-CTによる非侵襲的心筋虚血の評価も行っています。その他、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術の術前評価の他に、心機能評価やカテーテルアブレーション術前の肺静脈画像(心房細動治療)の提供などを行っています。
※画像はHeartFlow社のご厚意により掲載

核医学・PET

虚血性心疾患に対する負荷心筋シンチグラフィや、GaシンチグラフィやPET-CT (FDG-PET)により心臓サルコイドーシスの診断・治療効果判定、ピロリン酸シンチグラフィによる心アミロイドーシス(トランスサイレチン型)の診断を行っています。核医学検査は低侵襲かつ放射線被曝も軽度であり、上記診断に大変有効な検査です。一方課題も残された検査であるため、私達も研究課題の一つとして取り組んでいます。

心臓MRI

心臓の容量や駆出率といった機能を評価する際のゴールドスタンダードがMRIです。また心筋の線維化などの心筋ダメージを評価する手法(遅延造影法)も確立されており、今や循環器診療に不可欠なものとなっています。そのほかにもphase contrast法を用いて、心血管の血流速度・血流量などの定量評価も可能です。当院では心臓MRIの研究に特に力を注いでおり、4次元(3次元+時間軸)にphase contrast法を用いた4D flow MRIの撮像・研究を行っております。立体的に血流ベクトルを再構築することによって、心臓の中を血液の粒子がどのように流れていくかを観察することができます。また心臓のあらゆる部位の血流速度を計測することが可能です。4D flow MRIを用いた研究成果として、左心房内の渦流を有する症例では器質的心疾患の有病率が低く、左室左房のサイズも小さいことを報告しました(Circ J. 2015;79(1):144-52)。また左室駆出率の低下した患者では左室内渦流の大きさ等が異なることを報告しました(J Magn Reson Imaging. 2016 Dec;44(6):1493-1503)。これらは各雑誌の表紙に取り上げられました。

経胸壁心エコー図検査

現在、臨床検査技師5名、循環器内科医師3名を中心として院内循環器内科・心臓血管外科からの依頼をはじめ、各診療科から依頼の心機能評価、肺高血圧スクリーニングなど幅広く検査を行っています。 詳細な解析が必要な症例には、通常の撮影に加えてスペックルトラッキング法や3次元心エコー法を用いた心機能解析を行います。
心エコー検査の結果が疾患を疑うきっかけになることもあり、気になる症例では積極的に解析を行う様にしています。 当科の特色としては閉塞性肥大型心筋症に対する経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)を行っていますので、術中評価を含め多数の心筋症症例の検査を実施しています。
その他、エルゴメーターによる運動またはドブタミンを持続投与しながら行う負荷心エコー検査、心臓再同期療法の最適化なども行っています。

経食道心エコー図検査

エコープローブを飲み込んでいただき心臓を後面から観察することで、より詳細に心臓評価を行っています。主に入院中の症例に対して行っており、鎮静薬を投与することで検査中の苦痛をできる限り緩和することを心がけています。2019年の実績は110件でした(心臓外科周術期の検査は除く)。
心臓弁膜症術前の評価、左心耳血栓評価、感染性心内膜炎のスクリーニング、心房中隔欠損症や卵円孔開存症の評価などを中心に行っています。近年、器質的心疾患の治療は急速に発展しており、特に心臓弁膜症は従来の開胸手術に加えてより低侵襲であるカテーテル治療を行う割合が増えています。当院では経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を行っており、心エコー、特に経食道心エコー検査による術前・術中評価の重要性が高まっています。今後は僧帽弁や三尖弁に対する治療、左心耳閉鎖治療などをカテーテルで行う治療が一般的になると予想されますので、日々の症例に対して万全の検査を行うとともに、研修医や専修医の若い先生方が自信を持って検査を行えるようImagingグループ全体で切磋琢磨していきたいと考えています。



私達は世界に向けてimagingに関する研究を発信し、エビデンスの構築に貢献していきたいと考えています。特に4D flow MRIの分野では国内では数少ない研究施設と自負しておりますので、共に研究に携わってくれる若い先生方をお待ちしております。

top