浜松医科大学循環器内科

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お知らせ

5月より経皮的(経カテーテル的)左心耳閉鎖術が可能となりました

経皮的(経カテーテル的)左心耳閉鎖術は、心臓の一部分である“左心耳”を閉鎖する治療の1つです。

昨今有病者数が増加している心房細動の患者さんは、左心房の血液が滞留し血栓が出来やすくなっています。脳血管に血栓塞栓症が生じた場合は、脳梗塞を生じます。このため心房細動の患者さんは、血栓塞栓症リスクに応じて、長期間にわたり抗凝固療薬を内服して血栓を予防することが必要です。しかし、長期の抗凝固療法は、出血性合併症のリスクとなり、ときに致命的な重大な出血をきたすことがあります。

左心耳は左心房の一部で、血栓の約90%が左心耳で形成されると報告されています。経皮的左心耳閉鎖術は、長期の抗凝固療法における出血リスクが高い患者さんに対して、左心耳を閉鎖する治療です。経カテーテル的に左心耳を閉鎖する器具を永久的に留置します。左心耳が閉鎖されることで、血栓形成による重篤な脳卒中のリスクを軽減し、抗凝固療法を中止することが可能となる見込みです。

全ての患者さんに行う事ができる治療ではありませんので、各種検査を行った上で、ハートチームカンファレンス(心臓血管外科との合同会議)で適応等を慎重に検討させて頂きます。

治療が検討される患者様がいらっしゃいましたら、佐野医師(月曜日・木曜日)、茂木医師(月曜日)、成瀬医師(水曜日・木曜日)の外来にご紹介ください。
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